6.うたかたの恋

作词:森繁久弥
作曲:さとう宗幸

うつら うつらと 春の日の
うつろいゆくや 花のかげ
蝶は舞い舞い 风も舞い
二つなき日の 青春を
あえなく 甘い恋でした
あゝ その恋もつかの间の
又も失う 春でした

さわら さわらと 初夏の日の
もの忧(う)くゆれて さみどりの
鸟は舞い舞い 云も舞い
めくるめくよな 热い血を
思えば 远い女(ひと)でした
あゝ その女(ひと)を街角で
ちらり见つけた 初夏でした

そよろ そよろと 秋の风
から红(くれない)に 颊(ほう)そめて
君は哀しく 前发の
ゆれて つぶらの 目はうるむ
见上げて われに何かたる
あゝ ふりこしの思い出が
またも燃えたつ 秋でした

ちらり ちらりと 粉雪の
まつげにつもる 冬の朝
君の冷たき 手をとりて
わがふところの ぬくもりを
音なく 过ぎる“时”の舞い
たゞ 寄りそいて 道をゆく
别れとしりて なおもゆく